東京大学の片山です

私は東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻 醸造美生物学(キッコーマン)寄付講座で特任助教を務めております。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で皆様大変な時期かと思います。報道などでご存知かと思いますが、東京都の状況はまだまだ芳しくなく、講義や研究室のゼミがオンラインで行われるなど環境は様変わりしております。そんなわけで今研究室にはほとんど人がいません。写真は4月上旬に撮影したものですが、もう一ヶ月このような状況です。本来であればこの部屋で8〜10人で実験を行なっているので、狭さが分かっていただけるでしょうか(大型機器は隣の部屋ですが、皆だいたいこの部屋にいます。)。いつもはとても狭くて窮屈な部屋も今では広く感じられます。緊急事態宣言が延長され、元の環境に戻るにはまだ時間がかかりそうです。

初回ですので、簡単に自己紹介させていただきます。

私は学生時代から糸状菌を扱っており、当時はAspergillus nidulansにおいてシグナル伝達経路の解析を行っていました。学位取得後に現在のボスの丸山先生に声を掛けていただき、研究員を経て、現在の寄付講座の開設時に現職に採用されました。寄付講座は名前の通り、キッコーマン株式会社様からの寄付により運営される研究室です。ですが醤油醸造の研究をしているわけではなく、「麹菌の有用性の向上」「麹菌の新たな可能性の探索」といった研究を行っています。

現在教員2名と研究員1名、学生6名で構成されています。しかし、4月になってからオンラインでしか全員が集まったことがなく、特に新入生とは数回しか顔を合わせたことがないので、不思議な感覚です。


私は現在主に糸状菌の細胞融合機構の解析を行っております。基礎的な研究ですので、これを宣伝するのはなかなか難しいですね。ですが、CRISPR/Cas9を用いた麹菌でのゲノム編集技術の確立をしたり、他にもいろいろと手を出しています。後者はボスに振り回されている感が否めませんが。ゲノム編集についてはいろんな方に使っていただけるポテンシャルがあると思いますし、興味がありましたらお声かけください。


話は変わりますが、少し宣伝をさせてください。

糸状菌分子生物学研究会若手の会は例年糸状菌コンファレンスに合わせてワークショップを開催しています。今年度のコンファレンスは東京大学で開催される予定となっており、若手の会ワークショップも東京近辺で開催予定です。糸状菌に興味のある多くの方の御参加をお待ちしています。

また、若手の会では日本発の糸状菌関連の論文の要約を紹介するジャーナルクラブという活動をホームページで公開しています。日本で糸状菌研究がどのように進展しているのかを把握でき、異なる分野の見識を広められる場となるよう運営委員一同で進めてまいりますので、ぜひご覧いただけると幸いです。


最後にこのブログの執筆に関して、自分の顔がわかるようにとのことなのですが、研究室に誰もいないので写真を準備できませんでした。幸い私は若手の会の会計を務めており、若手の会ホームページにて写真を載せてもらったので、そちらをご覧ください。


以上、自己紹介になります。今後ともよろしくお願いいたします。

また、皆様くれぐれもご自愛ください。

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