こんにちは。月桂冠の戸所です。
月桂冠は京都にある会社で私も京都に住んでいるのですが、現在ゴールデンウイークを緊急事態宣言下で迎えました。早く状況が好転することを祈って、外に出たい旅行行きたいキャンプしたいBBQしたい・・・という欲望を押し殺して、ブログを書いています。
改めまして、少し自己紹介させていただきます。
このたび、2021年から委員に参加させていただくことになりました。これまで月桂冠から参加していた小高との交代となります。
私の働いている月桂冠は日本酒を作っている会社で、日本酒はお米を原料に麹菌(Aspergillus oryzae)と酵母(Saccharomyces cerevisiae)を使って発酵させる伝統的なお酒です。月桂冠の研究所ではお酒造りだけでなくこの麹菌や酵母をツールとして応用するような研究もしており、これまでにも麹菌によるタンパク質発現系の研究や麹菌酵素による物質変換、バイオエタノール生産など様々な研究をしてきました。企業にしては、基礎的な研究もしっかりやっている方ではないかなと自分たちでは思っています。
そのなかで私自身の研究履歴はというと、もともと大学院までは薬用植物の研究をしていました。就職を機に異分野の発酵に足を踏み入れ、会社では麹菌の研究をし始めました。麹菌を対象に研究をはじめたあとも研究テーマは二次代謝産物、液体培養方法、甘酒、ゲノム編集と、いろいろなことに手を出しながらやってきました。今は少し落ち着いて、ようやく?お酒に関する研究を始めたところです。アカデミアの方からすると無節操だと言われてしまいそうですが、事実興味があちこちに飛んでしまう性分なのでその通りです。そしてそんな私には糸状菌分子生物学研究会は新しいアイデアがたくさん見つかるネタの宝庫であり、いつも楽しく参加してきました。
この研究会に参加される方は企業よりアカデミア、特に学生の方が多いと思います。企業で研究職をしているとなかなか自分のテーマを深く続けることが難しかったり、興味だけでは研究できなかったりと研究者目線からするとデメリットもあると思います。そのかわり、自分の携わるものがスケールアップされていく姿を見られたり、スーパーで見かけることができたりなど、企業ならではのやりがいもあります。そのあたりもまたコンファレンスや若手の会WSを通じて伝えられたら、学生の方の将来設計の参考にしてもらえるかなと考えています。またコンファレンス・WSが開催できるようになって、皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
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